携帯電話の割賦が終わって、スマートフォンかなぁと一時期は考えていたのですが、結局携帯電話は現在使っている932SHを壊れるまで使うということで、そのかわりにASUSのAndroidタブレット「TF101」を買いました。私にとって初のAndroid端末です。
おサイフケータイやワンセグはこれまでどおり932SHにまかせて、各種アプリケーションは、画面が広くてより使いやすいタブレット環境がいいと考えました。ネットは3Gパケット定額サービスをやめるのと、932SHの割賦が終わることで浮いた費用を、何か公衆WiFiの契約に回せば快適な環境が整うな、と思っています。リサーチ不足でまだネットは契約してないですが、エリアの広さと価格でソフトバンクモバイルのウルトラスピードにしようかと思っています。
通常の状態では、見た目パソコンと変わりません。しかし、この端末はタブレットなので、メインの機能は画面側にあります。キーボード部分には、キーボードのほかには各種接続端子とバッテリーしか内蔵していません。だから、キーボード部と画面の部分を取り外すことができます。取り外すとiPadと同じような、タブレットになります。
私がこの機種を選定したポイントは、何と言っても持久力です。タブレット部分にバッテリーが内蔵されていて、9時間弱の動作ができるのですが、この機種のユニークな点なのですが、同じバッテリーがキーボード部分にも内蔵されていて、ドッキングしている状態で、フル充電で18時間弱も動作する、というところです。
タブレットなどの端末でバッテリーの持続時間を長くしたければ、バッテリーパックを別途持ち運ぶ必要があります。最近は太陽電池を内蔵したものなど、大容量化が進んでいますが、この端末は外付けバッテリーにキーボードを内蔵したようなイメージです。
またタブレット端末での弱点は文字入力。タブレット単体で文字入力をしようとすると、画面上にキーボードが表示されるので、画面の領域を半分潰してしまいます。しかしキーボードを接続していれば、画面を潰さずに、しかもいつものブラインドタッチで入力ができるというのは魅力的です。ワイヤレスではありませんが、特に気になることもありません。どのみち一緒に持ち歩くのであれば、バッテリー内蔵キーボードというのは思った以上に便利です。ドッキングさせた状態で閉じれば、かばんの中に入れていても、液晶画面の保護にもなります。
関心したのはACアダプタもモバイル仕様なことです。ネットワークはWiFiしか内蔵しておらず、有線は接続できません。ホテルなどで利用するには小型のアクセスポイントが必携です。また公共WiFiを利用するのであれば何も持ち歩く必要はありません。
本製品のACアダプタは、コンセントに挿すユニットにUSBの口がついていて、USBと本体を接続すると付属の専用ケーブルで本体に充電します。この専用USBケーブルは、パソコンと接続すると本機とパソコン間の情報のやり取りに使えます。さらにACアダプタのUSBの口は、他のUSBで充電する機械も接続できるので、モバイルアクセスポイントの電源を繋ぐことができれば、ACアダプタは1個持ち歩けば済みます。このACアダプタが小さいのもポイント高いです。
Bluetoothも内蔵されており、932SHとペアリングして使っていたソニーのDRC-BT15も、何の問題もなくすんなり繋がってくれました。またUSBマウスも挿したらすぐ認識して何の不自由もなく使えてしまいます。USBメモリも挿せばきちんと認識して、ファイルの受け渡しなども私にとっては特に不自由な点はありません。抜くときにちゃんと抜くことを指示してあげないといけないことぐらいですかね。
いくつか弱点もあります。まずはスタイル、色が1色しか設定がありません。最初見た目でかなり躊躇しましたが、今は特に気になりません。なぜなら天板は、使っている間は自分の目に入ってくることはないからです。エンボス加工は滑り止めにもなっています。
デフォルトの日本語入力は、携帯電話のように、入力された文字列から先を予測して変換候補をあげてくれるスタイルなので、ソフトウェアキーボード同様、候補が出てくると画面の下を占有します。
キーボードにはタッチパッドがついているのですが、このタッチパットがかなり敏感に反応します。キーボードをタイピングしていると、いつのまにか親指の腹で触ってしまい、変なところをクリックしている状態になることがあります。キーボードからボタン1個でオンオフを切り替えられるのでまだいいのですが、プリインストールされているオフィス互換ソフトは、タブレット無効モードにしていると、選択などを実行したタイミングでカーソルが消えてしまう不具合があったりします(タブレットを有効にして、マウスカーソルを動かして文章部分をクリックすると再び表示されるのですが、おそらくソフトウェアの不具合でしょう)。
この端末には、オフィス互換ソフトの「ポラリスオフィス」がプリインストールされていますが、このデフォルト日本語フォントが惜しいことになっています。漢字が明朝になって、ひらがな等その他文字がゴシック体で表示されてしまいます。フォントをMotoyaLMaruにすると、丸ゴシックですこしは見やすくなるのですが、半角文字の文字幅がおかしくなるのと、ワープロではファイルを保存しても何故かフォント情報を記憶してくれないようで、また開くとフォントがもとに戻ってしまいます。カーソルが消えたり、フォントがおかしいのは、おそらくこのオフィス互換ソフトが影響していると思います。もしパワーポイントで作ったプレゼンを実施したかったら、アニメーションなどは使えませんが、PDFに変換して、AdobeReader等でページめくりで表示したほうが工数は少ないと思います。
職場などで使う場合、プロキシ経由で使われることもあるかと思います。Android3.1にバージョンアップすると、ネットワークの設定でプロキシを設定できるようになるのですが、これがブラウザでしか有効にならず、アプリストアから使えないので、プロキシ経由の環境ではネットワーク経由でアプリケーションがインストールできません。
バッテリーはもつのですが、スリープの機構に問題があるのか、ドッキングをした状態で電源を切らずにそのまま閉じていたら、翌朝開くとキーボード側のバッテリーをすべて使いきっていました。おそらくスリープでもGPSやWiFiなどで電気を食っているのが影響しているのかわかりません。日中使う際に時々閉じておくのはそんなに気になりませんが、一晩経つと電池がごっそり減っているのは悲しいです。かといって毎晩コンセントにつなぐのも、電池の学習効果が気になってできません。ファームウェアなどの更新で改善するかもしれませんが、しばらくは寝る前は電源を切っていたほうがよさそうです。
いろいろ弱点もありますし、Android自体もまだ不安定なのも否めませんが、それでもこのバッテリーの持ちは驚異的です。ドッキングした状態で、昨日からチョコチョコ開いて動画再生やらネット接続やら使っていますが、バッテリーがまだ98%残っている表示になっています。本機の電源管理の仕組みは、充電はタブレット側を優先して行い、放電はキーボード側を優先して行うようになっているそうで、まだキーボード側のバッテリーが使い切られてないので、タブレット側の電池が減っていないのではと想定されます。最初のうちは、バッテリーが空っぽになってから充電したいので、早く切れるのを待っているのですが、まだ電池が少なくなっている絵を見られていません。
セキュリティも気になるAndroidですが、今からいろいろなアプリケーションを試してみようと思っています。この端末の選択が吉と出るか凶と出るかはまだわかりません。